第30回 日本舌側矯正歯科学会に参加しました!

 

 

11月24日、25日の二日間、品川プリンスホテルにてJLOA 日本舌側矯正歯科学会が開催されました。今回は、ALOM 第2回アジア矯正歯科学術大会との併催となりました。

舌側(リンガル)矯正とは、歯の裏側(舌側)に矯正装置を付けて行う矯正治療です。

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歯並びは治したいけど、装置が気になる。職業柄、矯正装置が見えるのは困る。など、表に矯正装置が付くことに抵抗のある方は、舌側矯正治療がお勧めです。当院でも行なっていますので、まずは無料相談をお受けになって下さい。治療方法、使用する矯正装置により料金が異なりますので、口腔内を拝見して、その方に合った治療方法をご説明させて頂きます。

今回の学会では、舌側矯正を考え、臨床に取り入れた藤田欣也先生の講演を拝聴しました。舌側矯正治療は、メイドインジャパンの矯正治療なのです。これはFujita Methodと言います。
思い返せば、私が研修医で大学病院で研修を受けていた時、同じ大学病院で診療されていた事を懐かしく思い出しました。とても高名な先生である事を改めて実感しました。

 

現在の舌側矯正治療は、Fujita Method以外に、実は様々な種類があります。
① Kuzr7
② Stb
③ Fujita Bracket
④ Evolution SLT
⑤ CLYPPY-L
⑥ Incognito
⑦ Harmony
⑧ WIN system
今回の学会では、これらのアプライアンス、systemを用いて治療した多くの症例を見ることが出来ました。

当院で使用しているリンガルシステムは、舌側矯正WINシステムで、incognitoを開発されたドイツの Dr.Wiechmann 教授が新たに開発したシステムです。ブラケットはもちろんのことワイヤーまで患者様ごとにカスタムメイドされる舌側矯正装置です。装置は、ドイツで製造されます。ブラケットはかなり小さくなり違和感がとても少なくなりました。また、患者様の歯の形態にフィットした装置で、脱落も減りました。
今回の学会でも、Dr.Wiechmann 教授の講演を拝聴する事が出来ました。成人の症例だけでなく、子供の症例も多くありました。

裏側矯正において重要なことは、ブラケット(装置)をいかに正確に正しい位置につけるかに尽きます。その為には、精密な印象採得、術者の技術が要求されます。既製のリンガルブラケットを使用することもありますが、当院ではカスタムメイドの矯正装置を使用しています。

 

 

“舌側矯正治療の流れ”

① 当院では口腔内スキャナーでデータを取得します。

最新のCAD/CAMシステムでのカスタムメイドブラケットの作製は非常に精密なため、歯列模型も実際の歯の大きさと誤差が最小になるよう、精密印象でなければなりません。イントラオーラルスキャンを用いて患者様の上下歯列をデジタルデータに変換します。

 

② 技工所

CAD/CAMシステムにより作業用模型を3Dデータとしてコンピュータに取り込み、オリジナルのブラケットを製作します。ワイヤー形態もデジタルデータからベンディングマシンで屈曲します。

* ワイヤーベンディング・ロボットにより作られるアーチワイヤー *

アーチワイヤーは個別にデザインされ、ワイヤーベンディング・ロボットにより作られます。患者様が快適に治療を受けられるように、出来る限り歯牙に緊密に沿うようにデザインされます。

 

 

このように、歯科矯正の分野において技術が日々進歩しており、当院でも学会、セミナーなどに参加する事で常に新しい技術、知識を取り入れたいと考えております🌸

最近の「歯周・矯正治療」というテーマで、3人の歯周病学の先生の講演を拝聴する事が出来ました。

 

歯周病とは、皆様もご存じとは思いますが、歯周組織(歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質)に原発し、歯周組織を破壊し、その機能を損傷する病的ないし生理的反応を指します。炎症が歯肉のみに起こっているものを歯肉炎と呼び、炎症が歯肉を超えて広がり歯根膜や歯槽骨の破壊をきたしたものを歯周病と呼びます。

近年、食生活やライフスタイルの変化で歯周病に罹患する方が増えていると言われています。

歯磨きを行わなかったり、歯並びが悪く磨き残しが生じた場合、歯と歯肉の境目にデンタルプラーク、バイオフィルムが形成されます。その結果、歯周病の原因菌が繁殖し、歯肉に炎症(歯肉の腫れや出血、痛み)が起きます。この状態を歯肉炎と言い、ごく初期の段階なら正しい歯磨きをすれば、健康な状態に戻ります。しかし、歯磨きで歯垢(デンタルプラーク、バイオフィルム)を除去されないままになると、歯肉に起こった炎症が他の歯周組織にも進行します(歯周病)。

今回のセミナーでも先生方がおしゃっていましたが、歯周病のメンテナンスのうえでも、歯周病にならない為にも、self careprofessional careを行うことが大切です。

 

Self careとは、ご自分で行う歯磨き、食生活の管理などで、正しい磨き方、正しい知識を身につけ実践することが大切です。(当院では、矯正治療を始められる患者様皆さまに、矯正を始める前、装置を付ける前に必ずブラッシング指導を行っております。)

 

Professional careとは、歯科衛生士、歯科医師による専門的口腔ケアです。

*虫歯、歯周病の状況を見て、全身状態、口腔内の状況にあった適切な口腔清掃のアドバイス

*日常的には清掃出来ない部位の専門的歯面清掃(当院では、エアフローを使用してバクテリアフィルムを取り除き、リナメルによるトリートメント、フッ素塗布を行っています。)

*口腔機能の維持、回復を図る機能的口腔ケア(当院ではMFT:Oral myofunctional therapy:口腔筋機能訓練をおこない、舌、口唇、咀嚼筋などの口腔周囲筋の機能を改善させます。)

西堀先生のお話では、

歯周病により歯牙が移動し、臼歯部(奥歯)の咬み合わせの支持や、前歯部の咬合誘導が徐々に失われると、大臼歯部(奥歯)に更に強い咬合性外傷が加わります。**咬合性外傷とは、歯周支持組織の負担能力を超えた過度の咬合力(噛む力)やその他の力によって生じる深部歯周組織の損傷のことです。

このような状況を臼歯部咬合崩壊と言います。矯正歯科治療は、咬合(噛み合わせ)を治すことで、咬合性外傷の影響を減じることができます。その結果、一部の歯牙に応力が集中することを防ぎ、歯牙の動揺を抑え、咀嚼機能を維持することが可能になるということでした。

 

成人の方で、歯周病により矯正治療をあきらめていた方はいらっしゃいませんか?矯正治療により、歯周病を予防することはもちろん、正常咬合を得ることで歯周病の進化を遅らせたり、改善することができるそうです。

是非、無料の矯正相談をお受けになって下さい。

 

加治先生のお話にもありましたが、歯周病罹患患者であっても、歯周治療が奏功し、歯周支持組織の回復が認められた場合、矯正歯科治療へ移行できます。当院でも、成人の方で、歯周病に罹患している患者様の矯正治療を行っております。この場合、歯科用CT画像など歯周組織が正確に確認できる検査を行い、診断し、歯周病専門医の管理のもと矯正治療を行っております。

この様にinterdisciplinary(多分野にまたがる)といい、いろいろな問題のある一人の患者様を各分野の専門医が連携をとり治療を行うことが重要です。

 

最後に齋藤先生のお話は、「矯正歯科医のための最近の歯周治療の進歩」についてでした。

皆様もご存知かと思いますが、日本歯科医師会では「8020運動」を推進しており、「80歳になっても20本以上ご自分の歯を保とう」という運動です。20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。

 

厚生労働省が発表した8020達成率は、運動開始当初(H17年)は24.1%でしたが、H28年の調査では51.2%と大きく改善されました。

歯を失う原因で最も多いのが歯周病です。生活習慣病といわれるこの病気は、初期を含めると成人の80%以上がかかっています。

 

齋藤先生のお話に戻りますが、歯周治療の基本はプラーク(バイオフィルム)コントロールですが、歯周病が中等度以上に進行した場合、歯周外科治療を検討することになります。なかでも歯周組織再生療法は治療の可能性を大きく広げています。

2016年12月にわが国では世界に先駆けて、塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF-2,bFGF)製剤「リグロス 歯科用液キット」が医薬品として承認され、臨床に導入されたそうです。

最新の歯周外科治療「歯周組織再生療法」

 

従来の歯周外科治療「切除療法」とは異なり、溶けた骨を少しでも元の状態に戻すことができないかと開発された方法が歯周組織再生療法です。本邦における歯周組織再生療法は現在、組織再生誘導法(GTR法)、骨移植術、EMD(エナメルマトリックスデリバティブ、エムドゲイン®)の3つがあります。

EMDの登場で、再生療法は広く行われるようになり、すでに多くの人々に恩恵をもたらしてきました。

 

10/30~11/1の三日間パシフィコ横浜にて、第77回日本矯正歯科学会が開催されました。

 

今回は、第7回日韓ジョイントミーティングも同時開催され、”上下顎前突の治療を再考する"をテーマに発表がありました。上下顎前突というのは、上下の歯が出ている噛み合わせで、出っ歯と言われたりします。講演の中には、当院でも使用している歯科矯正用アンカースクリュー(当院では矯正用ネジと言っています)を用いて、上下顎歯列全体を後方へ移動して出っ歯を治療した症例の発表もありました。当院では、歯科矯正用アンカースクリューを 15年前より使用して治療しています。今では一般的になりましたが、当時は画期的な最先端技術で、使用する医院は殆どありませんでした。そんな中、当院の理事長安香先生が、講師として色々な場(国内のみならず海外での学会など)で、広めて参りました。

 

上の写真は、2020年に開催される9th IOC (International Orthodontic Congress)のポスターです。

この学会は、2020年に第12回アジア太平洋矯正歯科会議(APOC)と、第79回日本矯正歯科学会学術大会との併催で、パシフィコ横浜で開催されます。IOCは、世界矯正歯科医連盟(WFO)を母体とした5年ごとに開催される国際会議であり、アジアにおける開催は初めてだそうです。

そこで、実行委員長の森山啓司教授のお話です(^^)

日本で最初の開業歯科医は、ここ横浜で開業されたそうです!アメリカ人歯科医師のW.C.イーストレーキが、1865年10月9日より、現在の横浜市内で歯科診療を開始したという記録があります。

 

その他のトピックスとしては、“バイオ再生医療における細胞バンクの意義”というお話もありました。

代表的な体性幹細胞としては、造血幹細胞、骨髄幹細胞がありますが、歯性幹細胞として歯髄:歯の神経、歯根膜、歯乳頭、歯小嚢、乳歯があります。歯性幹細胞は、骨髄幹細胞に比べて3~6倍も増殖能が高いそうです。また、年齢差がなく、多分化性能を有し、骨芽細胞、脂肪細胞、神経細胞など様々な細胞に変化するそうです。課題はあるようですが、楽しみですね!

 

また、これからの矯正治療がどのようになるのか?というお話もありました。

グローバルリズム、ソーシャルメディアの発達によって、情報の移動が高速化した現代において、歯科矯正分野においても変化しています。矯正歯科でもデジタル化が進んでおり、カスタムメイドの矯正装置、治療計画がシュミレーション出来るようになりました。

当院では、最新のCAD/CAM技術とロボット工学の融合による「世界の最先端を行くリンガル矯正システム」を取り入れています。まず、スキャナーを用いて歯列模型をデジタル化し、デジタル化した歯のデータをコンピュータにてセットアップします。(3Dセットアップまたはデジタルセットアップと呼ばれます)

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