WIOC 2017 KOBEに参加させていただき、世界の最先端技術を用い様々な治療を可能にする先生方の素晴らしい発表を拝聴いたしました。

アジア、北欧、中南米、人種により骨格的な違いはあるものの、各国の先生方が開咬、骨格性受け口、上顎前突や咬合平面の歪みなど様々な難しい治療例の発表し、お互いの技術や情報などを共有されていました。因みに欧米人に比べアジア人の頭部の形が横に広い分、出っ歯の比率が高いそうです。

難しい治療が必要になるケースでは、早期に診断してもらい骨の成長発育が活発な時期にコントロールして行くことが重要であると実感しました。矯正ネジなどの進化により、その時期を逃したとしても、外科矯正をしない治療が可能になりました。当院の安香先生、青沼先生は、成人の咬合平面など難しい治療をされていますが、成長パターンをコントロールするため、もしくは出来上がった骨格を治すために、今回のテーマである矯正用インプラント(アンカースクリュー)の治療が必要不可欠になります。骨格とは家に例えるならば家の基礎、土台となる為何より大事な部分となるからです!

ネジ植立するには、効果的に働く埋入場所の骨密度を調べた上で、最適な矯正用インプラントの埋入箇所、長さ、太さ、角度、選択する必要があり、CTでの画像が大活躍となります。またCTは顎関節の状態を確認することも可能となり、歯列を動かす方向などの見極めにも役立ちます。

また大人の患者さまのニーズに合わせ、目立たない舌側装置、マウスピース型矯正装置(インビザライン)などでの治療も矯正用インプラントと組み合わせ確実な治療を行っております。

CT撮影は今までのレントゲン撮影より放射線量が少なく、そのCT画像から今まで使用しているようなレントゲン画像を切り出すことが可能となり患者様のご負担の軽減となります。(今までは必要な方にはCT撮影の為都内に行っていただき高額なCT撮影料をお支払いしていただいていましたが、当院で治療の一環として撮影可能となりました!)

7月2日~4日までの三日間、WIOC ( World Implant Orthodontics Conference  ) が神戸で開催されました。

当院、安香先生は大会を主催する4名の先生方のお一人です。世界各国から著名な先生方をお招きされ、それぞれの先生が取り組んでいらっしゃる最新治療を発表される年に一度の大きな会です。日本での開催は今回が初めてということで、事務局長を務めた安香先生は準備から当日まで本当に慌ただしい毎日を送っておられました。当日は病院を休診とさせていただき、我々スタッフも参加してまいりました。どの先生方の発表も大変素晴らしく、勉強になることばかりでした。

 

当院の安香先生も発表され、その発表内容は矯正用インプラント(アンカースクリュー:以下TAD)を使って歯列および顔面のズレを治す治療方法についてでした。これは咬合平面、つまり上下の歯で噛み合ったときの平面がズレている患者さまのための治療です。これらのズレはTADを使わなければ治りません。この治療法が発明されて以来、外科的矯正治療の症例の割合が劇的に減少しました。このTADを使った治療法は、矯正治療にとって、本当に素晴らしい発明なのです!もちろんTADだけではなく、患者さまに合った治療道具を併用しながらですが。

上のレントゲンでは、咬合平面のズレに加えて、正中のズレ、更には顎のシフトも確認できます。このような患者さまには、上顎にTADを埋入した治療法を行います。

治療後の写真がこちら。先生方もより良い治療を行いながら、患者さま自身の舌トレーニングなどを経て、無事に先ほどあげたズレが良くなりました。写真を見ると一目瞭然ですね。このTADを使った治療方法はどの先生でも出来る訳ではありません。日本の中でもたった数人。当院の安香先生、青沼先生はその数人の中のお二人なので、せきど歯科ではこのような難しい治療方法も可能なのです!

 

当院では患者様により良い治療を受けていただくために、歯科用CTを導入しました。従来、大学病院など規模の大きな施設にしかなかった設備ですが、近年開発が進み小型化され開業医でも設置できるようになりました。しかし、高価な設備でありまだまだ設置されている医院はごく僅かです。

当院の歯科用CTは プロマックス3D Mid Pro Face(プランメカ製)です。特徴としては一台でパノラマ、セファロ、2D及び3D画像の両方の撮影が可能な all in one タイプです。また、撮影範囲も頭部全域から歯列部分までと広く、従来は硬組織のみの撮影でしたが顔貌の3Dフォト画像が撮影可能で、CT画像と顔貌の3Dフォト画像を解析することで、患者様の状態を多角的に把握できます。セファロは従来は10秒照射でしたが0.25秒照射のワンショットで撮影可能という、プランメカ社の最先端技術が集約されたX線撮影装置です。

 

 


顔貌を立体的に捉える3Dフォト画像

コーンビームCT 撮影装置に搭載される顔貌の3Dフォト撮影機能により、顔貌の形状をレーザーでスキャンすると同時にステレオカメラで顔表面を撮影し、データをコンピュータ処理して立体的な3Dフォトを生成します。

 

 

 

 

 

3D Imaging

*歯科用CTとは?

一般的によく聞くCTとは Comuputed Tomography の略です。歯科用CTとは歯科に特化したCT装置で、コーンビーム方式を用いているためコーンビームCT ( CBCT ) とも言われています。医科用CT ( MDCT ) は多方面からのX線を照射して撮影します。医科用CTよりも断層スライス幅が薄く高解像度で歯や顎骨を詳細に見ることができ、被ばく量が少なく、金属アーチファクトが少ないなどのメリットがあります。

*3D画像により、より正確な情報が得られ高レベルな治療が可能となります。

三次元の高画質画像を見ることができ、インプラントや親知らず、埋伏歯の位置や形態など正確な情報が得られます。また、矯正治療においては2次元(平面的)から3次元(立体的)の分析、診断、矯正用インプラント :以下 TAD)を併用することによる治療が可能となります。

矯正治療では歯を移動させて綺麗な歯並びを作るため、歯の状態(虫歯や根尖病巣など)や正確な骨の形態、顎骨の状態を知ることが大切です。3D画像により患者様にも分かりやすく、見えない部分(骨の形態)を把握し、歯根間距離(実測できます)を知り、安全性、確実性が向上します。また、3D画像とデジタルセファロ画像を観察することで、すべての咬合様式が可視化でき、矯正治療計画の効率化につながります。

 

わずか0.25秒のクイック撮影

モーションアーチフェクトがない、鮮明なセファロ画像が得られます。撮影時間が短いため患者様の負担も少なく、特にお子様に有効です。

インプラント埋入のための下顎管の位置関係の把握もできます。

 

また、親知らずや埋伏歯の抜歯、TADの植立においては正確な情報を得ることにより安全に行うことができます。TADの植立位置、深さを立体的画像より把握できます。2次元的なレントゲン写真と3次元的なCTレントゲン写真では得られる情報量が異なります。

 

<TMJ>

顎関節症の患者様においては顎関節の状態(顆頭の形態、顆頭と関節窩との関係など)をはっきりと観察でき、診断の正確さが増します。口腔外科領域では、上顎洞の形態や病変を把握することが出来ます。

 

*患者様にとっても安全安心

X線被ばく線量は μSv(マイクロシーベルト)という少なさで、散乱しないことなど患者様の健康に配慮されています。(医科用CTは一回当たり5~30mSv)

自然界からの放射線を自然放射線といいます。日常生活において自然放射線を受けている量は、世界平均で年間約2.4mSvと言われています。(電気事業連合会HPより)

自然放射線は場所によっても変わってきます。日本全国を県単位で見ても、最も高い岐阜県は1.19mSv、神奈川県の0.81mSvと比べ1.5倍ほどの差があります。海外をみると、インドのケララ地方は9mSvと日本の10倍近い値です。これは土壌中のモナザイトという鉱物のためと言われています。

当院の設備による一回当たりの放射線量は以下の通りです。

歯科用CT      0.1mSv

歯科用パノラマ                0.021mSv

歯科用セファロ                0.005mSv